[被団協ノーベル平和賞] 広島の被爆者ら体験や思い語る 授賞式に合わせ 原爆資料館でリレートーク
24年12月11日
ノルウェー・オスロでのノーベル平和賞授賞式に合わせ、広島県内の被爆者たちが自身の体験や平和への思いを語るリレートークが10日、広島市中区の原爆資料館であった。15歳で被爆した切明千枝子さん(95)=安佐南区=ら13人が登壇した。
入市被爆者の新井俊一郎さん(93)=南区=は、がんで闘病中だと明かすとともに、原爆放射線がもたらす被害に言及。「受賞は世界への警鐘。私たちが原爆の恐ろしさを訴えていく責任が新たに生じた」と語った。
山田寿美子さん(81)=東区=は原爆孤児として生きた半生を振り返り「今でも苦しかった日々を夢に見る。平和を守るのが私たちの役割」と観客席の140人に向けて決意を語った。
切明さんは、原爆の犠牲になった級友らを思い「受賞を喜んでばかりはいられない。命を返せと叫びたくなる」と吐露。韓国などに住む被爆者の支援活動も続ける豊永恵三郎さん(88)=安芸区=は「被爆者は日本人だけでない。在外被爆者も、在日の被爆者も努力してきた結果による受賞だと思う」と力を込めた。
広島の市民団体などでつくる実行委員会が企画した。(新山京子、頼金育美)
(2024年12月11日朝刊掲載)
入市被爆者の新井俊一郎さん(93)=南区=は、がんで闘病中だと明かすとともに、原爆放射線がもたらす被害に言及。「受賞は世界への警鐘。私たちが原爆の恐ろしさを訴えていく責任が新たに生じた」と語った。
山田寿美子さん(81)=東区=は原爆孤児として生きた半生を振り返り「今でも苦しかった日々を夢に見る。平和を守るのが私たちの役割」と観客席の140人に向けて決意を語った。
切明さんは、原爆の犠牲になった級友らを思い「受賞を喜んでばかりはいられない。命を返せと叫びたくなる」と吐露。韓国などに住む被爆者の支援活動も続ける豊永恵三郎さん(88)=安芸区=は「被爆者は日本人だけでない。在外被爆者も、在日の被爆者も努力してきた結果による受賞だと思う」と力を込めた。
広島の市民団体などでつくる実行委員会が企画した。(新山京子、頼金育美)
(2024年12月11日朝刊掲載)