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「力を合わせて平和を守ろう」 広島市中区で式典 PVも

 日本被団協のノーベル平和賞受賞を祝う式典が10日、広島市中区の原爆資料館であった。市民や被爆者が参加し、パブリックビューイング(PV)で授賞式を見守り、核兵器廃絶と世界平和への思いを強くした。

 資料館東館地下1階のメモリアルホールであった式典には約300人が出席。スクリーンにメダルが授与される代表委員の田中熙巳(てるみ)さん(92)たちが映し出されると、会場内から拍手が沸き起こった。その後、スピーチを見届け、受賞の喜びを分かち合った。

 被爆者を代表してあいさつした切明千枝子さん(95)=安佐南区=は「一人の力は弱くても大勢なら大きな力になる。身近なところからみんなで力を合わせて平和を守っていこう」と呼びかけた。広島平和文化センターと式典を主催した広島市の松井一実市長は「核兵器廃絶と世界恒久平和に向けた取り組みが世界中に広がることを期待する」と力強く語った。

 広島県の湯崎英彦知事は「『核のタブー』の火を絶やすことなく、国際社会における核兵器廃絶に向けた取り組みへの力強い後押しになる」とのコメントを出した。(野平慧一、関家かれん)

(2024年12月11日朝刊掲載)

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