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被爆樹木の種 オスロ大に 広島県被団協の佐久間理事長

 ノルウェー・オスロを訪問中の広島県被団協理事長の佐久間邦彦さん(80)が9日、広島原爆を生き抜いた被爆樹木のイチョウの種をオスロ大植物園に届けた。「立派に育つ被爆樹木が、今も原爆症に苦しむ人に勇気をくれている」と伝えた。(オスロ発 宮野史康)

 日本被団協のノーベル平和賞受賞記念で、平和首長会議(会長・松井一実広島市長)がオスロ市を通じて種を寄贈。約100人を前に佐久間理事長は「被爆樹木も核兵器のない平和な世界を望んでいる」とあいさつし、鉢に植えた。手伝ったオスロ大のオサ・ゴルニツカ副学長(62)は「核兵器が使われたら何が起きるのか、被爆樹木を見て考えてほしい」と話した。

 植物園では、ICANが2017年に平和賞を受賞した時も松井市長たちが被爆樹木の種を植えた。当時のイチョウは1メートルほどに育っている。

(2024年12月11日朝刊掲載)

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