旧庁舎資料展示室 充実へ 広島市 被爆80年 復興の拠点に光
24年12月13日
広島市は、市役所本庁舎(中区)の前庭地下にある被爆建物の旧庁舎資料展示室の展示内容を充実させる。映像資料への英語の字幕追加や展示物の更新、配置の見直しなどを検討。2025年の被爆80年を機に、市民の救護や街の復興の拠点として果たした役割に光を当てる。
復興に尽力した職員たちの活動に理解を深めてもらう展示になるよう、詳細を詰める。近年は外国人の来館者が増えているといい、被爆した職員が当時の庁舎の惨状や救援活動の様子を証言するビデオ映像に英語の字幕を付けるか考えるという。
展示室は旧庁舎の地下室の一部(約110平方メートル)を改修し、1986年8月1日に開館。被爆した旧庁舎の石段や庭の敷石、熱線で変色した外壁、旧庁舎内で被爆した職員の体内から取り出されたガラス片など約100点が並ぶ。市の復興を推進する「広島平和記念都市建設法」の制定過程や当時の罹災(りさい)証明書を紹介するパネルもある。
市によると、23年度の来館者数は約千人。入館は無料で、市民や修学旅行生たちが訪れているという。総務課は「他の平和関連施設との役割分担も踏まえ、展示内容の充実を検討する」としている。(野平慧一)
(2024年12月13日朝刊掲載)
復興に尽力した職員たちの活動に理解を深めてもらう展示になるよう、詳細を詰める。近年は外国人の来館者が増えているといい、被爆した職員が当時の庁舎の惨状や救援活動の様子を証言するビデオ映像に英語の字幕を付けるか考えるという。
展示室は旧庁舎の地下室の一部(約110平方メートル)を改修し、1986年8月1日に開館。被爆した旧庁舎の石段や庭の敷石、熱線で変色した外壁、旧庁舎内で被爆した職員の体内から取り出されたガラス片など約100点が並ぶ。市の復興を推進する「広島平和記念都市建設法」の制定過程や当時の罹災(りさい)証明書を紹介するパネルもある。
市によると、23年度の来館者数は約千人。入館は無料で、市民や修学旅行生たちが訪れているという。総務課は「他の平和関連施設との役割分担も踏まえ、展示内容の充実を検討する」としている。(野平慧一)
(2024年12月13日朝刊掲載)