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「被爆80年へ励みに」 被団協代表団 オスロから帰国

 ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の代表団が13日、ノルウェー・オスロから羽田空港に帰国した。到着ロビーでは、居合わせた旅行客たちから大きな拍手を受け、祝福ムードに包まれた。

 到着ロビーには「おめでとう」「おかえり」などと記した紙を持った人や、多くの報道陣が集結。代表委員の田中熙巳さん(92)や田中重光さん(84)=長崎原爆被災者協議会会長=たちは笑顔で手を振って応えた。

 帰りの機内では「核兵器も戦争もない平和な世界が一日も早く訪れるよう、心から祈ります」と受賞を祝う異例のアナウンスが流れ、乗客の拍手が湧いたという。

 授賞式で賞状を受け取った箕牧智之さん(82)=広島県被団協理事長=は「受賞は核廃絶への思いを胸に運動してきた先人のおかげ。被爆80年の来年に向け、全国で活動する被爆者への励みにもなった」と振り返った。その後、新幹線でJR広島駅(広島市南区)に帰着。利用者たちから拍手を送られた。

 箕牧さんは近く平和記念公園(中区)を訪れて原爆慰霊碑に献花し、受賞を報告する。(中川雅晴、頼金育美)

(2024年12月14日朝刊掲載)

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