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広島市長、被爆者見舞う 「矢野おりづる園」を訪問

 広島市の松井一実市長は24日、安芸区の原爆養護ホーム「矢野おりづる園」を訪れ、被爆者たちを見舞った。

 1階の交流室では、入所者約20人と面会。日本被団協のノーベル平和賞受賞に触れて「核兵器が使われるかもしれないという情勢を押しとどめるための運動が続いている」とし、次世代への被爆の記憶の継承に協力を呼びかけた。

 園には96人が暮らし、平均年齢は91・5歳(11月末時点)。代表して松井市長から花束を受け取った森永ヨシコさん(99)は切符売りの仕事をしていた広島駅(現南区)で被爆した。その後、各地へ逃れる人たちのために帰宅せず働き続けたという。「来年は世界で戦争のない穏やかな一年になってほしい」と願った。

 夏と冬の恒例行事で、松井市長は26日までに、ほかの二つの原爆養護ホームと広島赤十字・原爆病院(中区)を訪れる。(下高充生)

(2024年12月25日朝刊掲載)

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