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耐震工事が本格化 広島の被服支廠全4棟

 広島市南区にある最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠(ししょう)」の耐震工事が本格化している。全4棟のうち広島県所有の1~3号棟は10月2日、国所有の4号棟は9月3日に着工。今月に入り国と県は工事車両用の仮設ゲートを設けるなどの作業をしている。

 県によると、18日に建物西側に工事車両が出入りする仮設ゲートを設置。今後、現地事務所を置き、鉄骨の補強や屋根のふき替え、鉄扉の落下防止対策などの工事を進める。これまでは現場で使う電気や水道の準備作業をしていた。

 旧陸軍被服支廠は1月に国重要文化財(重文)の指定を受けた。県は1~3号棟の耐震工事の総事業費を24億5千万円と見込み、2027年2月の完成を予定する。半額を国の補助金で賄い、残りを県と市が折半する。4号棟は中国財務局が9億1千万円かけて工事を進めており、26年9月末に完成する見通し。(根石大輔)

(2024年12月26日朝刊掲載)

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