[被団協ノーベル平和賞] 核廃絶運動の歩み 写真で紹介 原爆資料館で受賞記念展示
24年12月26日
日本被団協のノーベル平和賞受賞を記念した展示が25日、広島市中区の原爆資料館で始まった。被団協の歩みや授賞式の様子を写真パネルで紹介。都道府県組織がまとめた被爆体験記も並ぶ。2025年8月末まで。無料。
写真パネル8点は東館1階北側ロビーに展示。1956年5月27日の広島県被団協の結成総会の様子を収めた写真には、垂れ幕に「原水爆犠牲者への国家補償」などと書かれ運動の原点を伝える。今月10日の授賞式で演説する田中熙巳(てるみ)代表委員(92)のカットもある。
県被団協(箕牧(みまき)智之理事長)が02年に集めた被爆者の寄せ書きの色紙(複製)は4点あり、坪井直(すなお)前理事長(21年死去)は「理性の力から平和が確かとなる」とつづる。地下1階の情報資料室には、日本被団協が発行したニュースなど資料22点、被爆体験記69冊などを展示。一部は借りられる。
市と広島平和文化センターが主催。同館の落葉裕信学芸係長は「被爆者の地道な訴えが次第に国際社会に認識されていった歩みを知り、核兵器廃絶に向けた動きを前進させるためにできることを考えてほしい」と話している。(下高充生)
代表委員と首相 8日面会へ
ノーベル平和賞を受賞した日本被団協と石破茂首相の面会について、2025年1月8日となる見通しになったことが25日、複数の関係者への取材で分かった。
代表委員たちが首相官邸を訪れる見込み。被爆者からは、3月にある核兵器禁止条約締約国会議への日本政府のオブザーバー参加を求める声が強いが、首相は現時点で参加するかどうかを明言しておらず、やりとりが注目される。
田中熙巳代表委員は24日の記者会見で面会について言及。「日本が核兵器廃絶のリーダーシップを取らないでどうするんだ、あなたは核兵器を使う戦争が起きた時、どういう状態になるか想像したことがありますか、と言うつもりだ」と述べた。
一方の首相は2日、公明党の斉藤鉄夫代表との面会で「日本で50年ぶりの平和賞をお祝いしたい」と述べ、功績をたたえる考えを示している。
(2024年12月26日朝刊掲載)
写真パネル8点は東館1階北側ロビーに展示。1956年5月27日の広島県被団協の結成総会の様子を収めた写真には、垂れ幕に「原水爆犠牲者への国家補償」などと書かれ運動の原点を伝える。今月10日の授賞式で演説する田中熙巳(てるみ)代表委員(92)のカットもある。
県被団協(箕牧(みまき)智之理事長)が02年に集めた被爆者の寄せ書きの色紙(複製)は4点あり、坪井直(すなお)前理事長(21年死去)は「理性の力から平和が確かとなる」とつづる。地下1階の情報資料室には、日本被団協が発行したニュースなど資料22点、被爆体験記69冊などを展示。一部は借りられる。
市と広島平和文化センターが主催。同館の落葉裕信学芸係長は「被爆者の地道な訴えが次第に国際社会に認識されていった歩みを知り、核兵器廃絶に向けた動きを前進させるためにできることを考えてほしい」と話している。(下高充生)
代表委員と首相 8日面会へ
ノーベル平和賞を受賞した日本被団協と石破茂首相の面会について、2025年1月8日となる見通しになったことが25日、複数の関係者への取材で分かった。
代表委員たちが首相官邸を訪れる見込み。被爆者からは、3月にある核兵器禁止条約締約国会議への日本政府のオブザーバー参加を求める声が強いが、首相は現時点で参加するかどうかを明言しておらず、やりとりが注目される。
田中熙巳代表委員は24日の記者会見で面会について言及。「日本が核兵器廃絶のリーダーシップを取らないでどうするんだ、あなたは核兵器を使う戦争が起きた時、どういう状態になるか想像したことがありますか、と言うつもりだ」と述べた。
一方の首相は2日、公明党の斉藤鉄夫代表との面会で「日本で50年ぶりの平和賞をお祝いしたい」と述べ、功績をたたえる考えを示している。
(2024年12月26日朝刊掲載)