「核廃絶の思い継いで」 日本被団協 田中熙巳さん講演 千葉 首相の防衛強化論に危機感
25年1月16日
日本被団協の代表委員を務める田中熙巳(てるみ)さん(92)=埼玉県新座市=が15日、千葉県市川市で講演した。石破茂首相が8日の面会時に防衛強化の持論を唱えたことに危機感を示し、「軍備拡張につながる。太平洋戦争がそうだった」と強調。聞き入る市民約400人に「核兵器が使われないように核廃絶の思いを引き継いでほしい」と訴えた。
被団協のノーベル平和賞受賞を記念して招かれた田中さんは約50分話した。核抑止力を重視する首相の姿勢を紹介し、「核兵器で安全を保つ考えは間違っていると認め、核保有国に強力に(核廃絶に向けた)政治運動をしてほしい」と述べた。3月に米国である核兵器禁止条約の第3回締約国会議に政府がオブザーバー参加する必要性も説いた。
講演後の取材に田中さんは、今月下旬に被団協が予定する代表理事会を経て核兵器の廃絶などに関する見解を文書にする考えを示した。政府に提出し、首相との再面会を求める。講演は市川市の核兵器廃絶平和都市宣言40周年を記念した行事の一環。(堀晋也)
(2025年1月16日朝刊掲載)
被団協のノーベル平和賞受賞を記念して招かれた田中さんは約50分話した。核抑止力を重視する首相の姿勢を紹介し、「核兵器で安全を保つ考えは間違っていると認め、核保有国に強力に(核廃絶に向けた)政治運動をしてほしい」と述べた。3月に米国である核兵器禁止条約の第3回締約国会議に政府がオブザーバー参加する必要性も説いた。
講演後の取材に田中さんは、今月下旬に被団協が予定する代表理事会を経て核兵器の廃絶などに関する見解を文書にする考えを示した。政府に提出し、首相との再面会を求める。講演は市川市の核兵器廃絶平和都市宣言40周年を記念した行事の一環。(堀晋也)
(2025年1月16日朝刊掲載)