広島から犠牲者に祈り 原爆ドーム対岸で黙とう
25年1月18日
阪神大震災の発生から30年になった17日、広島市でも追悼行事が営まれた。中区の原爆ドーム対岸には阪神大震災や2018年の西日本豪雨の被災者を含む約20人が集まり、犠牲者に祈りをささげた。
市民団体など3グループが主催し、今年で5回目。竹と紙の灯籠約330個で「1・17」の文字を浮かび上がらせた。昨年1月の能登半島地震の被災地で使われた灯籠も並べた。阪神大震災の発生時刻の午前5時46分、全員で黙とうした。
夫妻で参加した安佐南区の会社員沖原妃美子さん(49)は神戸市灘区のマンションで被災した。「今もあの揺れを忘れられず、災害のたびに被災者の力になりたいと思っている。今後も命に感謝して生きる」。西日本豪雨の被災者でもある広島県坂町小屋浦の問芝恭子さん(52)は「生き残ったゆえの『申し訳なさ』が今もある。災害を次代に伝えたい」と語った。
毎年1月17日の追悼行事は30年の節目の今回で終える。主催団体の一つ「広島と福島を結ぶ会」の内藤達郎事務局長(83)=佐伯区=は「集まって追悼することで当時を思い出す場の役割を果たせた。今後は各自が心の中で追悼を続けたい」と話した。(岸慶太)
(2025年1月18日朝刊掲載)
市民団体など3グループが主催し、今年で5回目。竹と紙の灯籠約330個で「1・17」の文字を浮かび上がらせた。昨年1月の能登半島地震の被災地で使われた灯籠も並べた。阪神大震災の発生時刻の午前5時46分、全員で黙とうした。
夫妻で参加した安佐南区の会社員沖原妃美子さん(49)は神戸市灘区のマンションで被災した。「今もあの揺れを忘れられず、災害のたびに被災者の力になりたいと思っている。今後も命に感謝して生きる」。西日本豪雨の被災者でもある広島県坂町小屋浦の問芝恭子さん(52)は「生き残ったゆえの『申し訳なさ』が今もある。災害を次代に伝えたい」と語った。
毎年1月17日の追悼行事は30年の節目の今回で終える。主催団体の一つ「広島と福島を結ぶ会」の内藤達郎事務局長(83)=佐伯区=は「集まって追悼することで当時を思い出す場の役割を果たせた。今後は各自が心の中で追悼を続けたい」と話した。(岸慶太)
(2025年1月18日朝刊掲載)