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8・6式典展 北海道へ 大竹の向井さん 写真21点

■記者 川崎崇史

 毎年8月6日に平和記念公園(広島市中区)の情景を撮影している大竹市油見の写真愛好家向井神(じん)さん(69)が、北海道浦河町で写真展を開く。8月1日から13日まで。

 「広島平和記念式典写真展」で、浦河町の総合文化会館で開く。原爆慰霊碑に手を合わせる遺族や千羽鶴を手にした子どもたち、式典会場の上空を舞うハトの群れをとらえた21点を展示する。

 向井さんは、広島市中心部で建物疎開作業をしていた中学生の兄を原爆で失った。肺がんを手術した翌年の1993年、初めて式典に参列。「自分なりに平和について考え、何かを伝えたい」と式典の写真撮影を始めた。

 広島市内で昨年8月、初の「式典写真展」を開いた。5年前から交流している浦河町に住む写真愛好家に北海道での開催を相談したところ、浦河町教委などの協力を得て実現することになった。

 向井さんは「北海道の人にヒロシマの心を伝え、平和について考えるきっかけになれば」と話している。

(2009年7月30日朝刊掲載)

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