被団協の歴史 再確認を ノーベル平和賞の意義など 広島で意見交換会
25年1月27日
日本被団協のノーベル平和賞受賞について、広島の被爆者や反核・平和団体が意見を交わす会が26日、広島市中区の原爆資料館であった。被団協が要求してきた原爆被害への国家補償の意義や、広島、長崎以外に住む被爆者や核被害者の存在を再確認する必要性を訴えた。
二つの広島県被団協や県原水禁、県原水協などの代表者たちが登壇した。市民団体「核政策を知りたい広島若者有権者の会」(カクワカ広島)の田中美穂共同代表(30)は「国家補償を求める被団協の歴史をよく学ばないと、核兵器廃絶を訴える私たちの思いも厚みをもって伝わらない」と語った。
県朝鮮人被爆者協議会の金鎮湖(キムジノ)会長(79)は、多くの朝鮮半島出身者が被爆して亡くなった事実に日本被団協の田中熙巳(てるみ)代表委員が受賞演説で触れなかったことを指摘。「演説は感動したが、世界が注目する場で知らせてほしかったという残念な思いもある」と語った。
授賞式に合わせて広島からノルウェー・オスロを訪れた被爆者たちの活動報告もあった。被爆者の7団体と登壇者の団体でつくる実行委員会が開き、約240人が聞いた。(下高充生)
(2025年1月27日朝刊掲載)
二つの広島県被団協や県原水禁、県原水協などの代表者たちが登壇した。市民団体「核政策を知りたい広島若者有権者の会」(カクワカ広島)の田中美穂共同代表(30)は「国家補償を求める被団協の歴史をよく学ばないと、核兵器廃絶を訴える私たちの思いも厚みをもって伝わらない」と語った。
県朝鮮人被爆者協議会の金鎮湖(キムジノ)会長(79)は、多くの朝鮮半島出身者が被爆して亡くなった事実に日本被団協の田中熙巳(てるみ)代表委員が受賞演説で触れなかったことを指摘。「演説は感動したが、世界が注目する場で知らせてほしかったという残念な思いもある」と語った。
授賞式に合わせて広島からノルウェー・オスロを訪れた被爆者たちの活動報告もあった。被爆者の7団体と登壇者の団体でつくる実行委員会が開き、約240人が聞いた。(下高充生)
(2025年1月27日朝刊掲載)