×

ニュース

[ヒロシマドキュメント 被爆80年] 1947年夏 平和都市へ歩み出す

 被爆から2年たった1947年夏。焦土と化した爆心地の周辺に、家や店が増えつつあった。45年10月に広島市内の被害を撮影した東京の写真家の菊池俊吉さん(90年に74歳で死去)は47年8月から再び広島に入り、復興へ進む街並みや市民の姿にカメラを向けた。「瀬戸内海文庫」が広島県観光協会から委託された海外向け写真集「LIVING HIROSHIMA」の制作のためだった。(編集委員・水川恭輔)

 47年8月に第1回平和祭が開かれた広島市。市民が焦土から再出発し、市は「平和都市」としての再建を目指すが、原爆の傷は深かった。復興初期、49年にかけての被爆地を写真や手記、証言などからたどる。

(2025年1月27日朝刊掲載)

年別アーカイブ