朝凪(あさなぎ) シリア人の苦しみ知る
25年1月28日
今年最初に取材したのは、広島に住むシリア出身者たちの集いだった。アサド政権が半世紀以上も独裁を敷き、2011年以降の内戦ではあまたの市民が難民・避難民となったことから「21世紀最悪の人道危機」ともいわれた母国。それだけに政権崩壊は朗報で、約40人の参加者は喜びに沸いていた。
しかし、その裏には計り知れない苦しみも。アサド政権による拷問、虐殺で親族を奪われた人がいた。帰国を10年以上果たせていない人もいた。
「広島」は「被爆地」として世界の人々に知られている。しかし、広島に住む私たちはどれだけ異境の市民の苦しみを知っているか。知ろうとしているか。弾圧と戦禍が続いた古里を離れ、広島で暮らすシリア人は約100人。私たちと共に生きている「隣人」だ。(平和メディアセンター・小林可奈)
(2025年1月28日朝刊掲載)
しかし、その裏には計り知れない苦しみも。アサド政権による拷問、虐殺で親族を奪われた人がいた。帰国を10年以上果たせていない人もいた。
「広島」は「被爆地」として世界の人々に知られている。しかし、広島に住む私たちはどれだけ異境の市民の苦しみを知っているか。知ろうとしているか。弾圧と戦禍が続いた古里を離れ、広島で暮らすシリア人は約100人。私たちと共に生きている「隣人」だ。(平和メディアセンター・小林可奈)
(2025年1月28日朝刊掲載)