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米大統領 被爆地訪問を 広島・長崎市長、米大使館に要請

 広島市の松井一実市長と長崎市の鈴木史朗市長は28日、東京の米国大使館を訪れ、トランプ大統領の被爆地訪問を要請した。広島市によると、応対したキャサリン・モナハン臨時代理大使は「戦後80年の今年は被爆地を訪問するこれ以上ないタイミング。両市の思いは確実に大統領に伝える」と答えたという。

 要請文では、昨年の日本被団協のノーベル平和賞受賞が国際情勢に対する危機感の表れだと強調。「被爆者の生の証言に耳を傾け、核兵器の非人道性を理解し、平和への切なる思いを受け止めてほしい」とトランプ氏に核兵器廃絶へ向けた指導力を発揮するよう求めた。今年3月にある核兵器禁止条約の第3回締約国会議への参加も期待した。

 面会で松井市長は「トランプ大統領にも核兵器のない世界という理想の実現に向けた決意を固めていただきたい」と発言。モナハン氏は「被爆者や両市の核兵器のない世界を目指す思いは人類の未来にとって重要」と応じたという。(野平慧一)

(2025年1月29日朝刊掲載)

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