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放射線の被害「心にも」 中区 医師が講演 被爆2世ら学ぶ

 原発や核兵器による放射線の被害について考える学習会が1日、広島市中区の合人社ウェンディひと・まちプラザであった。チェルノブイリや福島の原発事故の調査に取り組む医師振津かつみさん(65)=兵庫県西宮市=が講演し、世界の核被害者と連帯する大切さを訴えた。

 振津さんは原発事故の被災者について「健康の問題だけでなく、生活と心に痛みを持っている」と説明した。被災者への放射線の影響にも言及。研究者のマウス実験の事例を紹介し「放射線が人に問題ないとは言い切れない」と語った。

 被爆2世などでつくる県被爆二世団体連絡協議会と市原爆被害者の会二世三世部会が開き、約40人が聴講した。被爆2世は国の医療費負担などを定める被爆者援護法の適用外となっており、同協議会の岸本伸三幹事(73)は「原爆の残忍性は放射線の影響にある。国家補償の獲得へ世界の核被害者と連帯していこう」と述べた。(野平慧一)

(2025年2月2日朝刊掲載)

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