×

ニュース

被爆80年で「ひろしま宣言」 広島県25年度 事業概要発表 核廃絶へ行動促す

 広島県は5日、2025年度に実施する被爆80年事業の概要を発表した。4~9月に国際会議やイベントを集中的に開き、核兵器廃絶に向けた「ひろしま宣言」を発出する。不正アクセス被害を受けた専用ウェブサイトは復旧の見通しが立たないため、県の公式ホームページで情報発信する方針も明らかにした。(河野揚)

 5月29~31日には広島市南区で経済界や有識者が議論する「ひろしま国際平和&ビジネスフォーラム」を開く。経済界を中心に核廃絶へ向けた具体的な行動を促す「ひろしま宣言」をまとめる。

 このほか、米シンクタンクによる核分野の若手研究者の集中合宿▽科学者たちの国際組織「パグウォッシュ会議」世界大会の支援▽大阪・関西万博の広島県ブースで折り鶴を使ったキャンペーン▽任意団体「へいわ創造機構ひろしま(HOPe)」の一般社団法人化―などを予定している。

 県は関連経費を盛り込んだ25年度の当初予算案を今月17日開会の県議会定例会に提出する。

 県が核廃絶の取り組みを紹介するウェブサイト「国際平和拠点ひろしま」は不正アクセス被害で閉鎖している。湯崎英彦知事は記者会見で「情報発信に非常に大きな影響がある」と述べ、被爆80年の特設サイトはセキュリティーが厳重な県ホームページ内で本年度中に開設する考えを示した。

(2025年2月6日朝刊掲載)

年別アーカイブ