米軍機騒音 県西部で最多 24年12地点 70デシベル以上観測2010回
25年2月7日
米軍機の低空飛行訓練によるとみられる県西部12地点の騒音件数が、2024年に過去最多を更新したことが、6日までに県のまとめで分かった。浜田市で減った一方、邑南、川本両町と江津市桜江町で75~172回増えたことが響いた。県西部5市町でつくる対策協議会は国にさらなる負担軽減策を求めていく。(黒田健太郎)
5市町は米軍岩国基地(岩国市)が西中国山地に設定した訓練空域「エリア567」にあるとされる。県は協議会のオブザーバーで、国、市町設置分を含む13地点の測定器が記録したデータをまとめている。
このうち、13年以降の件数を比較できる12地点で「騒がしい街頭」に相当する70デシベル以上を計2010回観測。前年比で198回増え、これまでで最多だった22年の1913回を上回った。
浜田市(3地点)が155回減の434回になった一方、邑南町(4地点)は172回増の721回、江津市桜江町(2地点)は100回増の334回、川本町(1地点)は75回増の180回に上った。同町は23年に機器トラブルで2カ月程度計測できなかった反動もあったが、最多だった22年(161回)を上回った。
邑南町総務課は「町民から苦情がある。飛行ルートが従来と変わってきているのではと懸念している」。川本町総務財政課は「いつごう音被害があるか分からない状況。他市町と一体になって国や米軍に対応を求めていきたい」とする。
協議会は13年の設立以降、毎年国に米軍への働きかけを要望。24年は広島県側と連携するため会長の久保田章市・浜田市長が廿日市市の松本太郎市長と協議した。
浜田市では23年12月、同基地所属機が空中給油をしているとみられる様子を男性が撮影した。協議会事務局の同市防災安全課は「要望を続けている中で増えており、より強く対応を求めたい」としている。
(2025年2月7日朝刊掲載)
5市町は米軍岩国基地(岩国市)が西中国山地に設定した訓練空域「エリア567」にあるとされる。県は協議会のオブザーバーで、国、市町設置分を含む13地点の測定器が記録したデータをまとめている。
このうち、13年以降の件数を比較できる12地点で「騒がしい街頭」に相当する70デシベル以上を計2010回観測。前年比で198回増え、これまでで最多だった22年の1913回を上回った。
浜田市(3地点)が155回減の434回になった一方、邑南町(4地点)は172回増の721回、江津市桜江町(2地点)は100回増の334回、川本町(1地点)は75回増の180回に上った。同町は23年に機器トラブルで2カ月程度計測できなかった反動もあったが、最多だった22年(161回)を上回った。
邑南町総務課は「町民から苦情がある。飛行ルートが従来と変わってきているのではと懸念している」。川本町総務財政課は「いつごう音被害があるか分からない状況。他市町と一体になって国や米軍に対応を求めていきたい」とする。
協議会は13年の設立以降、毎年国に米軍への働きかけを要望。24年は広島県側と連携するため会長の久保田章市・浜田市長が廿日市市の松本太郎市長と協議した。
浜田市では23年12月、同基地所属機が空中給油をしているとみられる様子を男性が撮影した。協議会事務局の同市防災安全課は「要望を続けている中で増えており、より強く対応を求めたい」としている。
(2025年2月7日朝刊掲載)