「核廃絶へ最後の力」 被爆80年の国際フォーラム 東京で開幕 被団協田中熙巳さんが講演
25年2月9日
被爆80年に合わせた「核兵器をなくす国際市民フォーラム」が8日、東京都内で始まった。ノーベル平和賞を受賞した日本被団協代表委員の田中熙巳(てるみ)さん(92)は基調講演で「厳しい今の核情勢を切り開くため、私たちは最後の大きな力を発揮しないといけない」と核廃絶への決意を語った。
田中さんは、3月にある核兵器禁止条約の締約国会議へのオブザーバー参加を見送る方向で検討している政府について「悔しい」と語った。平和賞受賞が「何かやらないといけないという空気を日本中につくった」と指摘。若者と一緒に政府に条約の署名、批准を働きかける考えを示した。
オーストリア外務省のアレクサンダー・クメント軍縮局長も登壇。「核抑止論に頼る国は、その他の国の安全を考えておらず差別的だ」と語った。非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))のダニエル・ホグスタ副事務局長は「核兵器保有国が無視できなくなるまで、核兵器の正当性を否定していく」と訴えた。
一般社団法人「核兵器をなくす日本キャンペーン」の主催で、約350人が訪れた。9日まで。(宮野史康)
(2025年2月9日朝刊掲載)
田中さんは、3月にある核兵器禁止条約の締約国会議へのオブザーバー参加を見送る方向で検討している政府について「悔しい」と語った。平和賞受賞が「何かやらないといけないという空気を日本中につくった」と指摘。若者と一緒に政府に条約の署名、批准を働きかける考えを示した。
オーストリア外務省のアレクサンダー・クメント軍縮局長も登壇。「核抑止論に頼る国は、その他の国の安全を考えておらず差別的だ」と語った。非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))のダニエル・ホグスタ副事務局長は「核兵器保有国が無視できなくなるまで、核兵器の正当性を否定していく」と訴えた。
一般社団法人「核兵器をなくす日本キャンペーン」の主催で、約350人が訪れた。9日まで。(宮野史康)
(2025年2月9日朝刊掲載)