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米軍資料が示す徳山空襲の被害 戦史研究家工藤さんが講演

 元徳山高専教授の戦史研究家工藤洋三さん(75)が11日、1945年の徳山空襲をテーマに周南市徳山の市文化会館で講演した。

 演題は「米軍が記録した空襲と戦災―徳山空襲から80年、戦争と平和を考える―」。94年から毎年渡米し、米国立公文書館などで資料探しを続ける工藤さんは、米軍の偵察機が空襲の前後に撮影した写真をスクリーンに映しながら、5月と7月の2度にわたる空襲で計約千人が亡くなった徳山空襲について解説した。

 5月の空襲による海軍燃料廠(しょう)の被害や、7月の焼夷(しょうい)弾爆撃で焼かれた市街地の様子などが分かる数々の写真に聴講者は見入っていた。工藤さんは「戦争を始めるとなかなかやめられない。平和の大切さをいろんな人に伝える必要がある」と訴えた。

 周南文化協会の主催で約600人が聴講した。(満井満)

(2025年2月12日朝刊掲載)

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