「平和活動 つないで」 三次 県被団協箕牧さん講演
25年2月17日
県被団協理事長の箕牧(みまき)智之さん(82)=北広島町=が16日、三次市東河内町の西善寺で講演した。日本被団協のノーベル平和賞受賞の歴史的意義に触れた上で、世界は核兵器使用や戦争拡大の危機にあるとして「どうしても次の世代へ平和活動をつながなければ」と強調した。
「念仏者九条の会」の会長で同寺の小武正教住職(67)が招き、市内外の約35人が参加した。
箕牧さんは3歳の時、原爆投下後の広島で父を捜すため母親と入市し被爆。「小学生時代は体が弱く家も貧しかった」と困窮を振り返った。被爆者運動に携わり、三次出身で県被団協初代理事長の森滝市郎さんや「ネバーギブアップ」を実践した坪井直(すなお)さんたち先人の支えと交流の広がり、国内外で重ねた証言や核廃絶の訴えを紹介した。
昨年12月のノルウェー・オスロでのノーベル平和賞授賞式は驚きと喜びの連続。被爆劇を演じてくれた現地の子どもたちに「いつか広島に来て学んで」と伝えたという。
会場からは、被爆2世の役割や、足元の政治への無関心について質問があった。箕牧さんは「生まれた時から平和な日本で育った子たちがどれだけ理解してくれるかと思うが、平和賞受賞で関心は高まっている。みんなで訴え続けたい」と話した。 (広田恭祥)
(2025年2月17日朝刊掲載)
「念仏者九条の会」の会長で同寺の小武正教住職(67)が招き、市内外の約35人が参加した。
箕牧さんは3歳の時、原爆投下後の広島で父を捜すため母親と入市し被爆。「小学生時代は体が弱く家も貧しかった」と困窮を振り返った。被爆者運動に携わり、三次出身で県被団協初代理事長の森滝市郎さんや「ネバーギブアップ」を実践した坪井直(すなお)さんたち先人の支えと交流の広がり、国内外で重ねた証言や核廃絶の訴えを紹介した。
昨年12月のノルウェー・オスロでのノーベル平和賞授賞式は驚きと喜びの連続。被爆劇を演じてくれた現地の子どもたちに「いつか広島に来て学んで」と伝えたという。
会場からは、被爆2世の役割や、足元の政治への無関心について質問があった。箕牧さんは「生まれた時から平和な日本で育った子たちがどれだけ理解してくれるかと思うが、平和賞受賞で関心は高まっている。みんなで訴え続けたい」と話した。 (広田恭祥)
(2025年2月17日朝刊掲載)