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[ヒロシマドキュメント 被爆80年] 1951年8月6日 2年ぶりの平和式典

 1951年8月6日。広島市中島本町(現平和記念公園)の市戦災死没者供養塔前広場で、「原爆死没者慰霊祭・平和記念式」(現平和記念式典)が営まれた。市などでつくる広島平和協会主催。前年は占領軍との交渉の末に平和祭が中止され、この年も朝鮮戦争の影響がみられた。

 米軍機が花輪を投下し、朝鮮半島に出撃した米空軍兵が参列。浜井信三市長は平和宣言ではなく「市長あいさつ」で原爆の犠牲者を悼み、平和への努力を誓った。詩人の峠三吉さんは続く戦争や8月6日を意識して「原爆詩集」を編み、9月20日に世へ送り出す。  (下高充生)

(2025年2月20日朝刊掲載)

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