原爆の惨禍語る写真と映像 広島の資料館で企画展 来館者「生々しい」
25年3月1日
国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」国際登録を目指す「広島原爆の視覚的資料―1945年の写真と映像」の企画展が28日、広島市中区の原爆資料館東館で始まった。申請資料をはじめ、約140点を展示。80年前の惨禍の記録に多くの来館者が見入った。入場無料。9月16日まで。(野平慧一)
市と、中国新聞社などの報道機関5社がユネスコへ共同申請した1945年8月6日から年末までの写真1532枚のうちの86枚と動画2本が中心。中国新聞社カメラマンだった故松重美人(よしと)さんが原爆投下当日に爆心地から2・2キロの御幸橋西詰め(現中区)で撮影した写真は、うずくまる男女や乳児を抱く女性たちの姿を捉えている。関連の新聞記事や本も並ぶ。
修学旅行の自由時間を利用して訪れた神奈川県の慶応高2年中村次郎さん(17)は「体のやけどや放射線障害による顔の斑点が生々しかった。破壊された街だけでなく、そこにいた人たち一人一人から原爆の悲惨さが伝わった」と話した。
広島原爆の視覚的資料は国内審査を経て、政府が2023年11月に世界の記憶への推薦を決定。ユネスコに申請書を提出している。
(2025年3月1日朝刊掲載)
市と、中国新聞社などの報道機関5社がユネスコへ共同申請した1945年8月6日から年末までの写真1532枚のうちの86枚と動画2本が中心。中国新聞社カメラマンだった故松重美人(よしと)さんが原爆投下当日に爆心地から2・2キロの御幸橋西詰め(現中区)で撮影した写真は、うずくまる男女や乳児を抱く女性たちの姿を捉えている。関連の新聞記事や本も並ぶ。
修学旅行の自由時間を利用して訪れた神奈川県の慶応高2年中村次郎さん(17)は「体のやけどや放射線障害による顔の斑点が生々しかった。破壊された街だけでなく、そこにいた人たち一人一人から原爆の悲惨さが伝わった」と話した。
広島原爆の視覚的資料は国内審査を経て、政府が2023年11月に世界の記憶への推薦を決定。ユネスコに申請書を提出している。
(2025年3月1日朝刊掲載)