被爆者、若者の熱意に感謝 平和首長会議が対話イベント
25年3月6日
核兵器禁止条約第3回締約国会議に合わせ、平和首長会議(会長・松井一実広島市長)は4日、米ニューヨークの国連本部で、「核兵器のない世界を求める市民社会の声」をテーマに若者と被爆者の対話イベントを開いた。(ニューヨーク発 金崎由美)
非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))と共催。長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA)の中村桂子准教授の進行で、日本被団協の浜住治郎事務局次長(79)=東京都稲城市=が爆心地近くで亡くなった父の遺影を手に体験を語った。新型コロナウイルス禍の間に若者の提案でオンライン証言を始めたといい「私たち被爆者を後押ししてくれ、本当にうれしかった」と振り返った。
次いで、カナダで反核運動をしてきた若者2人が発言した。ラージ・アリさん(20)は「シリア難民の自分にとって、人権問題の延長で核兵器問題に関心を持つのは自然だった」。教育を通じ、核問題を人権など多様な課題と結びつける思考や、世代間の対話を深める大切さを強調した。
ドイツ・ハノーバーなど首長会議の加盟都市やICANの関係者たち約70人が出席。広島平和文化センターの香川剛広理事長は「被爆者と世界の若者が直接触れ合い、体験を継承する機会をつくる意義は大きい」と話した。
(2025年3月6日朝刊掲載)
非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))と共催。長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA)の中村桂子准教授の進行で、日本被団協の浜住治郎事務局次長(79)=東京都稲城市=が爆心地近くで亡くなった父の遺影を手に体験を語った。新型コロナウイルス禍の間に若者の提案でオンライン証言を始めたといい「私たち被爆者を後押ししてくれ、本当にうれしかった」と振り返った。
次いで、カナダで反核運動をしてきた若者2人が発言した。ラージ・アリさん(20)は「シリア難民の自分にとって、人権問題の延長で核兵器問題に関心を持つのは自然だった」。教育を通じ、核問題を人権など多様な課題と結びつける思考や、世代間の対話を深める大切さを強調した。
ドイツ・ハノーバーなど首長会議の加盟都市やICANの関係者たち約70人が出席。広島平和文化センターの香川剛広理事長は「被爆者と世界の若者が直接触れ合い、体験を継承する機会をつくる意義は大きい」と話した。
(2025年3月6日朝刊掲載)