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「中露との核軍縮交渉意欲」 トランプ氏発言に懐疑的

 石破茂首相は10日の参院予算委員会で、トランプ米大統領が米中ロの核軍縮交渉に意欲を示したことについて、「本当に核のない世界を目指している話なのか。核兵器を管理するのは相当のお金がかかる」と、懐疑的な見方を示した。

 7日に閉幕した核兵器禁止条約の第3回締約国会議への関連行事に出席した公明党の平木大作氏への答弁。核保有国と非保有国を「橋渡し」する首脳会合に取り組むよう問われた首相は、トランプ氏の軍縮の発言を巡り「核兵器の削減はよいことには違いがない」とも述べた。会議に関しては平木氏に対し、出席で得た見聞を「ご教示たまわりたい」とした。

 一方、核兵器が使われるリスクが高まっているとの認識も示した。ミサイル防衛(MD)の精度向上やシェルターの整備を挙げ「核を使っても国民は誰も傷つかないということを示すことも大きな抑止力だ」と述べた。

 林芳正官房長官はこの日の記者会見で、条約の会議に関し「参加国ではなく、結果や議論の内容についてコメントすることは適当ではない」とした。(宮野史康、中川雅晴)

(2025年3月11日朝刊掲載)

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