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ヒロシマロケ開始 日独合作映画「AUGUST」 資料館で被爆者証言

■記者 里田明美

 戦争の記憶がテーマの日独合作映画「AUGUST(アウグスト)(8月)」の撮影が31日、中区内で始まった。ミュンヘン在住の映像作家東美恵子さん(31)がメガホンを取り、平和記念式典の様子も切り取りながら、11日まで撮影する。

 ドイツ人の女性小説家が広島で過ごす数日間を、フィクションとドキュメンタリーを織り交ぜ描く。31日のロケ地は原爆資料館。主演女優が被爆者の証言にふれる場面を撮影した。

 「いまだに広島を廃虚と考えるドイツ人も珍しくない」と東監督。「主人公のさまざまな出会いを通して、今の広島とヒロシマ、そしてドイツを重層的に描きたい」と話している。映画は来年、ヨーロッパなどで公開を予定している。

(2009年8月1日朝刊掲載)

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