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被爆樹木の苗木植える 甲山小の児童

 世羅町小世良の甲山小6年生24人が、同町甲山の今高野山龍華寺の境内に、広島、長崎両市の被爆樹木2世の苗木を植えた。同校の創立150年と被爆80年の節目に合わせ、平和の大切さを学んでもらおうと、地元の甲山史跡・名所伝承保全会が企画した。

 平和首長会議の事務局(広島市中区)から提供を受けた広島のアオギリとイチョウ、長崎のクスノキの計3本。児童は境内の林にシャベルで穴を掘った後、1本ずつ順番に植えて土をかぶせた。

 続いて保全会の岡本信正副会長(76)が周辺の戦争遺跡について解説。古城山にある元防空監視哨は「広島に原爆を落としたエノラゲイの飛来を発見した監視哨の一つで、爆発時の閃光(せんこう)も目撃している」と説明し、児童は真剣な表情で聞き入っていた。

 吉村ひなたさん(12)は「初めて知ることも多くて、戦争を身近に感じる貴重な体験になった」と話した。(藤井智康)

(2025年3月18日朝刊掲載)

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