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平和賞の意義伝える指導案 小中高向け配布へ 参院予算委 文科相答弁

 阿部俊子文部科学相は18日の参院予算委員会で、日本被団協のノーベル平和賞受賞を伝える小中高校の教員向けの指導案を作成していると明らかにした。被団協の功績を紹介するノルウェーの教材を参考に、これまでの活動や受賞理由を盛り込む。被爆80年の8月までの全国配布を目指す。

 阿部氏は無所属の三上絵里氏(広島)の質問に「小中高の先生が授業をする上で、参考としてもらえる指導案を作成している」と述べた。専門家の意見を聞き、来年度の1学期中に各都道府県の教育委員会を通じ、学校に提供したいとした。

 指導案作成では、ノルウェー・オスロのノーベル平和センターが13~18歳向けに作った教材を分析した。「被爆者の証言がなぜ重要なのか」「受賞は世界平和の実現にどう貢献するか」を考えさせる内容として、指導案に生かす考えを示した。

 文部科学省によると、学習の段階に応じて内容を変える方針で、教科や文量は検討を続ける。文科省は昨年12月、国内の平和教育にノーベル平和センターの教材活用を検討していると明らかにしていた。(宮野史康)

(2025年3月19日朝刊掲載)

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