-平和への思い新た- 生誕120年 原民喜しのび反戦詩 中区で花幻忌の集い 高校生が朗読
25年3月21日
広島市出身の被爆作家、原民喜(1905~51年)をしのぶ「花幻忌(かげんき)の集い」が20日、民喜ゆかりの被爆柳がある京橋川河岸緑地(中区橋本町)であった。被爆80年のことしは生誕120年の節目でもある。民喜の反戦詩を生徒たちが朗読し、平和への思いを新たにした。(佐藤弘毅)
集いは、民喜を顕彰する市民グループ「広島花幻忌の会」が今月13日の命日に合わせて企画した。民喜が親から譲り受けた持ち家の跡地に残る被爆柳の前で、県内外の会員たち約40人が集い、黙とうや献花をした。
進徳女子高(南区)の生徒たち4人が「碑銘」や「永遠(とわ)のみどり」など6作品を朗読。3年坊田亜悠子さん(17)は「被爆4世の私たちが、被爆者から直接声を聞ける最後の世代。下の世代にも民喜さんの詩や思いを伝えていきたい」と力を込めた。
昨年は会員の体調不良などで開けず2年ぶり。この日、民喜のおいで同会顧問の時彦さんが今月12日に90歳で亡くなったことが報告され、参加者で在りし日をしのんだ。
事務局長で詩人の長津功三良(こうざぶろう)さん(90)=岩国市=は「同世代がまた一人去ってしまった。自分も近年は不調続きだが、集いに顔を出すことができて良かった。民喜に関する詩を少しでも多く書き残さなければ」と話した。
(2025年3月21日朝刊掲載)
集いは、民喜を顕彰する市民グループ「広島花幻忌の会」が今月13日の命日に合わせて企画した。民喜が親から譲り受けた持ち家の跡地に残る被爆柳の前で、県内外の会員たち約40人が集い、黙とうや献花をした。
進徳女子高(南区)の生徒たち4人が「碑銘」や「永遠(とわ)のみどり」など6作品を朗読。3年坊田亜悠子さん(17)は「被爆4世の私たちが、被爆者から直接声を聞ける最後の世代。下の世代にも民喜さんの詩や思いを伝えていきたい」と力を込めた。
昨年は会員の体調不良などで開けず2年ぶり。この日、民喜のおいで同会顧問の時彦さんが今月12日に90歳で亡くなったことが報告され、参加者で在りし日をしのんだ。
事務局長で詩人の長津功三良(こうざぶろう)さん(90)=岩国市=は「同世代がまた一人去ってしまった。自分も近年は不調続きだが、集いに顔を出すことができて良かった。民喜に関する詩を少しでも多く書き残さなければ」と話した。
(2025年3月21日朝刊掲載)