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[ヒロシマドキュメント 被爆80年] 1957年10月9日 海外首脳、被爆後初の訪問

 1957年10月9日。インドの初代首相ネール氏が海外の国家のトップとして初めて、被爆後の広島を訪れた。

 平和記念公園(現広島市中区)では、集まった約3万人を前に演説し、問いかけた。「われわれは水爆の発明によって一つの回答を求められている。これは再び原水爆を悪用して人類を破滅させるか、愛と仏の教え、慈悲の精神によって世界をつくるかというものである。(略)私は『ヒロシマを学べ』と世界に訴える」

 訪問記念として、原爆慰霊碑のそばにヒマラヤスギを植樹した。市は折しも、平和大通りの緑を増やそうと、広島県内の自治体や団体、個人に樹木の提供を呼びかけていた。(山下美波)

(2025年3月26日朝刊掲載)

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