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　石破茂首相は２７日の参院予算委員会で、今月上旬に米国で開かれた核兵器禁止条約の第３回締約国会議にオブザーバー参加しなかった政府の判断について「（被爆者の）期待に応えられなかったことは認めなければならない」と述べた。

　首相は「核兵器の非人道性を否定する人は見たことがない」と答弁した一方、北朝鮮などを念頭に核兵器による「脅威」が周辺国に存在していると指摘。「わが国が決して核攻撃の被害を受けないことも併せて考えなければならない。核抑止論は有用な理論だ」と述べ、米国による拡大抑止の必要性を訴えた。

　締約国会議の関連行事に出席した共産党の吉良佳子氏への答弁。首相は核軍縮に向け、核兵器国が加盟する核拡散防止条約（ＮＰＴ）体制を重視する考えを示し「成果を得てきている」とも語った。

（２０２５年３月２８日朝刊掲載）