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「つながる平和」願いロゴ 宮島工高の2人がデザイン 廿日市市 戦後80年事業で活用へ

 戦後80年を機に廿日市市で展開される平和推進事業のロゴマークに、同市の宮島工業高インテリア科2年の西崎芽生さん(17)と松井翠音さん(17)のデザインが採用された。平和への意識が幅広い世代に浸透するようにと市が同校に依頼し、2人が知恵を絞った。

 「つながる平和、広がる未来」をコンセプトにした円形に近いデザイン。市章と80の数字を組み合わせて、平和の象徴のハトや地球、市のシンボルの桜、海、山のイラストをあしらった。市は美術展や映画上映会のチラシなどに添える。

 西崎さんと松井さんは授業でデザインを学び、昨年12月から放課後や冬休みに他市町の平和のロゴマークなどを調べて四つの図案を提案。市が広く市民に受け入れてもらえると1案に絞った。

 松井さんは、現役世代の転入が多い市内の現状を意識し「若い人にも親しんでもらえるようポップなデザインにした」と説明する。

 市によると、市内には被爆者が約3千人いる。曽祖父母が被爆者という西崎さんは「依頼を受けた瞬間、やりたいと思った。戦争がどんどん遠い過去になっているからこそ、多くの人が平和の大切さを考えるきっかけになればうれしい」と話している。(八百村耕平)

(2025年3月28日朝刊掲載)

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