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被服支廠や被爆地蔵 集大成の水彩画集に 安芸区の藤登さん

 アマチュア画家の藤登弘郎さん(89)=広島市安芸区=が、被爆建物や被爆樹木を描いた「集大成」の水彩画集を完成させた。300部を自費出版し、市内全ての市立図書館や市立の中高などに配った。

 これまでの画集6冊は被爆建物、被爆地蔵、原爆資料館(中区)の被爆資料といったテーマごとにまとめてきた。今回収めた計約120点のほとんどは過去の作品からよりすぐり、淡い色彩で描き直した。旧陸軍被服支廠(ししょう)の内部や、爆風などで顔や身体の一部が欠けた地蔵などを選んだ。

 藤登さんは「原爆の痕跡を全て残したいと描いてきた。被爆80年に全体像を見てもらえる作品が残せた」と話す。B5判、144ページ。(桧山菜摘)

(2025年3月31日朝刊掲載)

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