[被爆80年 芸南賀茂] 戦地からの手紙やエッセー 戦争の記憶 朗読でつなぐ 東広島
25年4月1日
東広島市の市民グループ「次世代による東広島の戦争・原爆体験継承ネット」は、太平洋戦争中に戦死した家族がのこした手紙や、作家のエッセーを朗読するイベントを市役所で開いた。賀茂高演劇部の生徒4人が朗読や進行を担い、市民たち約20人が聞き入った。
手紙は、同市志和町の金原華恵子さん(84)の父蔵田清登さんが1944年に陸軍に召集されて戦死するまでの3カ月間につづられた。生徒は、家族を気遣う様子などを情感を込めて読み上げた。金原さんは「涙がこみ上げた。若い人に語り継いでほしい」と力を込めた。
その後、賀茂高の前身の賀茂高等女学校に在籍していた作家大庭みな子が原爆投下後に広島で救援活動に当たった体験などをつづるエッセー「プロメテウスの犯罪」も朗読した。同高の山野多恵さん(16)は「戦争や被爆の記憶を風化させないため、語り継ぐ活動を大切にしたい」と話した。(石井雄一)
(2025年4月1日朝刊掲載)
手紙は、同市志和町の金原華恵子さん(84)の父蔵田清登さんが1944年に陸軍に召集されて戦死するまでの3カ月間につづられた。生徒は、家族を気遣う様子などを情感を込めて読み上げた。金原さんは「涙がこみ上げた。若い人に語り継いでほしい」と力を込めた。
その後、賀茂高の前身の賀茂高等女学校に在籍していた作家大庭みな子が原爆投下後に広島で救援活動に当たった体験などをつづるエッセー「プロメテウスの犯罪」も朗読した。同高の山野多恵さん(16)は「戦争や被爆の記憶を風化させないため、語り継ぐ活動を大切にしたい」と話した。(石井雄一)
(2025年4月1日朝刊掲載)