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朗読劇「第二県女」 広島で初上演 大阪のグループ 作者の遺志継ぎ来月17日

 朗読劇「広島第二県女二年西組」を大阪で上演している「+Do(ぷらす どぅ)の会」が5月17日、初の広島公演に臨む。被爆死した級友を追った原作本の著者関千枝子さん(2021年に88歳で死去)の遺志を継ぎ、少女たちの悲劇を伝え続ける。

 メンバーは大阪の劇団の俳優やスタッフたち。関さんが自ら書いた脚本を基に19年に上演を始めた。爆心地から約1キロの雑魚場(ざこば)町(現中区)で建物疎開作業中だった広島県立第二高等女学校2年の生徒たちの最期を描く。関さんは体調を崩し現場へ行かなかった。

 関さんと同じく生き残った級友の山根秀子さん(13年に81歳で死去)の長女斉藤正恵さん(65)=中区=も広島公演を裏方として支える。当日は第二県女の関係者も観劇する予定という。

 今回の公演では、生前の関さんが「広島で上演するなら」と脚本に加筆したパートを初めて披露する。同会代表の下間(しもつま)京子さん(66)は「関さんとの交流が今も活動の原動力。第二県女を多くの人に知ってほしいという関さんの願いをつなぎたい」と話す。

 公演は午前11時と午後3時、中区鶴見町の日本福音ルーテル広島教会で。一般2千円、中高生千円。斉藤さん☎090(6406)3046。(藤村潤平)

(2025年4月22日朝刊掲載)

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