核廃絶 若者に響く訴えを 広島市会合 平和宣言づくりスタート
25年4月23日
広島市は22日、被爆80年の平和記念式典に向け、平和宣言の文案を検討する懇談会の初会合を市役所で開いた。座長の松井一実市長は、各地で紛争が続く国際情勢の下、とりわけ若い世代に核兵器廃絶を訴える重要性を示した。
被爆者の才木幹夫さん(93)=中区、八幡照子さん(87)=広島県府中町=のほか、平和分野の研究者、教員たち委員全8人が出席した。松井市長は冒頭、ロシアのウクライナ侵攻や不安定な中東情勢を念頭に、軍事力による威嚇がともすれば「現実的」とする世論が高まっているとの見方を説明。核兵器廃絶に向けた取り組みを進めるための意見を求めた。
非公開での議論後、松井市長は取材に、平和構築を目指してきた世界の枠組みが「崩れかけている」という危機感の共有を訴える意見が出たなどと説明。「核兵器をなくすことを、若者に自分事として考えてもらうきっかけが要る」と述べた。
懇談会はあと2回予定。6月上旬に平和宣言の骨子、7月上旬に文案を示す。(樋口浩二)
(2025年4月23日朝刊掲載)
被爆者の才木幹夫さん(93)=中区、八幡照子さん(87)=広島県府中町=のほか、平和分野の研究者、教員たち委員全8人が出席した。松井市長は冒頭、ロシアのウクライナ侵攻や不安定な中東情勢を念頭に、軍事力による威嚇がともすれば「現実的」とする世論が高まっているとの見方を説明。核兵器廃絶に向けた取り組みを進めるための意見を求めた。
非公開での議論後、松井市長は取材に、平和構築を目指してきた世界の枠組みが「崩れかけている」という危機感の共有を訴える意見が出たなどと説明。「核兵器をなくすことを、若者に自分事として考えてもらうきっかけが要る」と述べた。
懇談会はあと2回予定。6月上旬に平和宣言の骨子、7月上旬に文案を示す。(樋口浩二)
(2025年4月23日朝刊掲載)