広島の現代アート 潮流感じて 29日~来月6日にHAGW 20会場で展覧会や催し
25年4月24日
被爆80年題材に作品/60年代英国文化紹介
ゴールデンウイーク(GW)はギャラリーを巡ろう―。29日~5月6日、広島の現代アートを発信する20会場をつなぐ「Hiroshima Art Galleries Week」(HAGW(ハグ))が、広島市を中心に開かれる。周遊ツアーが用意され、展覧会やイベントを展開。新たな鑑賞体験を提供する。(木原由維)
広島県内のギャラリー運営者たち有志でつくる実行委員会が主催。広島市のほか、廿日市市、安芸太田町の多彩なギャラリーが参加する。
会期中は広島の現代アートの潮流を感じる展覧会が続々。アーティストが自主運営する広島市中区の「ヒロシマ・ドローイング・ラボ」(HDL)は、県内で活動する若手5人が「被爆80年のヒロシマ」を共通テーマに制作した作品群を紹介する。中区の基町ショッピングセンター内「オルタナティブスペース コア」は「モッズカルチャー」に注目。写真や映像などで1960年代の英国で流行した若者文化の熱気を伝える。
会期中には県内に点在する各会場を巡る9コースのツアー(有料)もあり、学芸員やアーティストたちが案内する。
広島の豊かな現代アートシーンを知ってもらおうと2023年に初開催し、延べ約3千人が参加。イベント後もギャラリーのリピーターになるなど効果が生まれつつある。実行委員会委員長でアートギャラリーミヤウチ(廿日市市)の今井みはる主任学芸員は「美術のビギナーからコアなファンまで幅広く楽しんでもらいたい」と語る。
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開幕を前に27、28日、関連イベントが広島市内各地である。27日は、大型商業施設レクト(西区)の広島蔦屋書店で参加アーティストによるワークショップとトーク。28日は複合ビル「猫屋町ビルヂング」(中区)で、誰でも参加できる前夜祭を開く。参加費や申し込みなど詳しくはHAGW公式サイトで。
(2025年4月24日朝刊掲載)