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在韓被爆者 平和公園訪問 碑前で追悼「悲劇繰り返すな」

 韓国・大邱(テグ)市や近郊の被爆者でつくる「韓国原爆被害者協会大慶(テギョン)支部」の会員たち14人が24日、広島市中区の平和記念公園を訪れた。韓国人原爆犠牲者慰霊碑前で追悼式を開き、「核兵器廃絶のため、力を合わせて努力したい」と誓った。

 一行は、式に先立ち原爆資料館を見学。在外被爆者の援護実現に尽力した在韓被爆者、故郭貴勲(クァク・クィフン)さんに関する展示などを巡った。慰霊碑前での式では「追慕」と記した横断幕を広げた。広島で被爆した朴一夫(パク・イルブ)支部長(80)はあいさつで、祖国に戻った後も後障害や貧困、差別に苦しんだ在韓被爆者の歴史に言及。北朝鮮など核保有国の脅威に触れ「悲劇を繰り返してはならない」と力を込めた。

 同支部は、広島市などで活動する「韓国の原爆被害者を救援する市民の会広島支部」と連携し、2019年に「核兵器廃絶と平和な世界の実現をめざす大邱と広島の友好の会」を設立した。交流のため23日から2日間の日程で広島市を訪れた。(小林可奈)

(2025年4月25日朝刊掲載)

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