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連載・特集

大和ミュージアムの20年を思う 館長・戸高一成 <2> 資料収集

寄贈が増え 展示充実へ

 2005年の開館以来、大和ミュージアムは多くの来館者を迎え、職員は皆張り切って駆け回っていましたが、予想外のこともありました。

 中でも資料寄贈の申し出を受けることが多くなりました。開館前にも資料を収集する努力をしてきましたが、ご遺族にとって大切な資料を、どんな内容になるかも分からない施設に簡単に寄贈してもらうことは難しい。しかし、開館後に実際に観覧していただいた方からは「このような博物館で保存していただけるならば」と、急速に資料が集まり出したのです。

 呉市の広地区にあった広海軍工廠(こうしょう)の資料は少なかったため、これまでの展示は小さく取り上げることしかできませんでした。開館後に資料が増えてきたので、リニューアル後は展示も大きく広げる予定です。

 館内のバリアフリー化にも力を入れます。展示ケースを新しくして下部に空間を設け、車いすのままでケースに近づくことができるように考えました。

 資料をさらに充実させ、多くの人に分かりやすく見てもらうため、現在工事を進めています。新しい大和ミュージアムを楽しみにしていただけたらと思います。

(2025年4月25日朝刊掲載)

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