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連載・特集

大和ミュージアムの20年を思う 館長・戸高一成 <3> 仮展示室

観測機 実物大を1年間

 大和ミュージアムの休館発表があったとき、いろいろな反響を聞きました。

 「20年で蓄積した資料や研究で、全く新しいミュージアムが誕生するのなら楽しみに待ちますよ」という意見もありました。ですが、多くは「それは困った。毎年90万人ほどいた来館者が来ないと、呉市のにぎわいに大きな影響がある」と心配する声でした。

 呉市への人の流れを途切れさせないため、そしてリニューアルの話題を提供するため、仮展示室「大和ミュージアムサテライト」を1年間開くことになりました。JR呉駅から徒歩約5分の「ビュー・ポートくれ」の1階にあります。

 施設としては小さいですが、戦艦大和に搭載されていた零式観測機の実物大模型を製作し、展示しています。大和の主砲射撃システムの中で、弾着観測という重要なパートを受け持っていたのがこの観測機です。

 大和ミュージアムの休館中、大和ミュージアムサテライトにしかない実物大模型を見ていただきたいです。

 大和ミュージアムサテライトは来年3月まで。売店も併設する。開館時間は午前9時~午後6時。一般500円。火曜休館。☎0823(25)3017。

(2025年4月26日朝刊掲載)

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