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[NPT準備委] 露の代表「ナチスのウクライナ政権」 欧米外交官ら退席 侵攻への批判に反論

 来年のNPT再検討会議に向けた第3回準備委員会で2日、ロシアの代表が「ナチスのゼレンスキーのウクライナ政権」と発言し、欧米の外交官たちが一斉に退席した。 (ニューヨーク発 宮野史康)

 ロシアの発言は、ウクライナ侵攻への批判に反論する中で出た。欧州の外交官たちは、列をなして議場から退出。ロシアに融和的な姿勢を示すトランプ政権下の米国の代表も退席した。日本の代表は発言席を空け、後ろの待機席に移った。ロシアは、欧米の退席を待ってから「いない方が良い」と発言を再開した。

 ウクライナ侵攻を巡り、準備委でもロシアと欧米が言葉の応酬を繰り広げてきた。外交筋は「ナチス呼ばわりはレッドラインを越えた。欧米の間では考え方が共有されている」と解説する。他の国際会議でも、ロシアの発言が行き過ぎたときに、欧米は同様の行動を取っているという。

(2025年5月4日朝刊掲載)

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