「懸命に生きる姿-」 原爆投下後写真展 広島流川教会 元米従軍カメラマンの51枚
25年5月3日
原爆投下後の街や市民を撮影した元米従軍カメラマンのジョー・オダネルさん(2007年に85歳で死去)の写真展が、広島市中区の広島流川教会で開かれている。長崎を中心に、広島を含め51枚。被爆80年に合わせ教会が企画した。観覧無料で、6日まで。
広島の写真は、爆心地から約900メートルで被爆した流川教会や、本川国民学校周辺などの空撮。長崎で亡くなった弟を背負い火葬の順番を待つ「焼き場に立つ少年」は、先月21日に亡くなったローマ教皇フランシスコがポストカードにして世界に広めたことで知られる。がれきと化した街や、兵隊から菓子をもらう子どものカットもある。
オダネルさんは23歳だった1945年9月に長崎に入り、7カ月間にわたって日本各地を撮影。帰国後は私用のカメラで撮影していたフィルムを罪悪感から自宅にしまい込み、公表しなかった。日本では92年に初めて盛岡市で写真展を開催。流川教会は、当時の写真を所蔵する実行委員会から借り受けた。
向井希夫牧師(65)は「写真を通して二つの被爆地の様子や、懸命に生きる人々の姿を知ってほしい」と来場を呼びかけている。(山本真帆)
(2025年5月3日朝刊掲載)
広島の写真は、爆心地から約900メートルで被爆した流川教会や、本川国民学校周辺などの空撮。長崎で亡くなった弟を背負い火葬の順番を待つ「焼き場に立つ少年」は、先月21日に亡くなったローマ教皇フランシスコがポストカードにして世界に広めたことで知られる。がれきと化した街や、兵隊から菓子をもらう子どものカットもある。
オダネルさんは23歳だった1945年9月に長崎に入り、7カ月間にわたって日本各地を撮影。帰国後は私用のカメラで撮影していたフィルムを罪悪感から自宅にしまい込み、公表しなかった。日本では92年に初めて盛岡市で写真展を開催。流川教会は、当時の写真を所蔵する実行委員会から借り受けた。
向井希夫牧師(65)は「写真を通して二つの被爆地の様子や、懸命に生きる人々の姿を知ってほしい」と来場を呼びかけている。(山本真帆)
(2025年5月3日朝刊掲載)