広島の碑文に「違和感」 原爆慰霊碑 西田氏が批判
25年5月8日
自民党の西田昌司参院議員は沖縄戦を巡る発言を説明した7日の会見で、広島市中区の平和記念公園の原爆慰霊碑の碑文を「違和感がある」と批判した。理由は「誰が誰に言っている言葉なのか取り方によって全然違う。そこの話が明らかにされないまま、とにかくみんな拝んでいる。平和が大事だとね。それが日本の戦後だ」と述べた。
西田氏は会見で、ひめゆり学徒隊の展示内容について歴史を書き換えていると主張し「米国の参戦があって平和が訪れたということ」と自らの受け止めを説明した。同様の例に広島の碑文を挙げ「ものすごく違和感がある印象をはじめ見た時から持っていた」とした。
碑文は「安らかに眠って下さい 過ちは繰返(くりかえ)しませぬから」と刻む。原爆を投下したのは米国だが、碑文に主語はなく、論争を呼んだ経緯がある。広島市は、特定の国ではなく「すべての人びと」と解説している。
西田氏は、広島を含む戦争被害を伝える展示での説明が「『東京裁判史観』によって表記されている」とも述べた。
2023年5月の広島市での先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、松井一実市長は原爆慰霊碑前で首脳に、碑文は「人類全体が犯した戦争という過ちを繰り返さないという決意表明の言葉」と説明。この年の平和宣言でも「ヒロシマの心」として取り上げた。(中川雅晴)
(2025年5月8日朝刊掲載)
西田氏は会見で、ひめゆり学徒隊の展示内容について歴史を書き換えていると主張し「米国の参戦があって平和が訪れたということ」と自らの受け止めを説明した。同様の例に広島の碑文を挙げ「ものすごく違和感がある印象をはじめ見た時から持っていた」とした。
碑文は「安らかに眠って下さい 過ちは繰返(くりかえ)しませぬから」と刻む。原爆を投下したのは米国だが、碑文に主語はなく、論争を呼んだ経緯がある。広島市は、特定の国ではなく「すべての人びと」と解説している。
西田氏は、広島を含む戦争被害を伝える展示での説明が「『東京裁判史観』によって表記されている」とも述べた。
2023年5月の広島市での先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、松井一実市長は原爆慰霊碑前で首脳に、碑文は「人類全体が犯した戦争という過ちを繰り返さないという決意表明の言葉」と説明。この年の平和宣言でも「ヒロシマの心」として取り上げた。(中川雅晴)
(2025年5月8日朝刊掲載)