『潮流』 平和紡ぐ共演
25年5月8日
■ヒロシマ平和メディアセンター長 金崎由美
日々の原爆平和報道だけでなく、中高生記者「中国新聞ジュニアライター」の活動支援も担当するヒロシマ平和メディアセンターは、毎年春になると慌ただしい。
ひろしまフラワーフェスティバル(FF)で、ジュニアライター約30人が被爆者取材などの活動成果をステージ発表するからである。
ことしの本番は3日で、原爆詩の朗読と「アオギリのうた」合唱の2本立て。被爆体験記や原爆詩の朗読活動をしている市民と被爆者にも出演してもらった。みんなでフレーズを持ち寄って合作した詩も読み上げた。戦禍にあるウクライナから広島に避難しているヤナ・ヤノブスカさんたちと歌声を合わせた。
今回、初めての試みが10代の記者同士の「共演」だった。崇徳高の新聞部員30人が合唱に加わってくれた。広いステージを彩る意図もあり、学校側に打診したところ「ジュニアライターとの交流は刺激になる」と快諾してくれた。
私たちこそ刺激を受けた。トレードマークの緑の腕章を巻き、合唱では「ガチで練習」した成果を発揮してくれた。緊張のステージを終えた後も疲れを見せず、ヤノブスカさんに避難者としての体験を聞き取った。
ジュニアライターにも紙面を通じて平和を伝えることへの思いを取材していた。その熱心な姿に、記者歴30年の私も初心に返る思いになった。
市民、被爆者、戦火を逃れてきた人、10代の記者たち―。ここで得たつながりを紙面に記録するまでが、記者の仕事。私たちは19日付朝刊で、崇徳高生は崇徳学園新聞で後日詳報する。互いの記事を読み、活動への新たな刺激を得られることを楽しみにしている。
(2025年5月8日朝刊掲載)
日々の原爆平和報道だけでなく、中高生記者「中国新聞ジュニアライター」の活動支援も担当するヒロシマ平和メディアセンターは、毎年春になると慌ただしい。
ひろしまフラワーフェスティバル(FF)で、ジュニアライター約30人が被爆者取材などの活動成果をステージ発表するからである。
ことしの本番は3日で、原爆詩の朗読と「アオギリのうた」合唱の2本立て。被爆体験記や原爆詩の朗読活動をしている市民と被爆者にも出演してもらった。みんなでフレーズを持ち寄って合作した詩も読み上げた。戦禍にあるウクライナから広島に避難しているヤナ・ヤノブスカさんたちと歌声を合わせた。
今回、初めての試みが10代の記者同士の「共演」だった。崇徳高の新聞部員30人が合唱に加わってくれた。広いステージを彩る意図もあり、学校側に打診したところ「ジュニアライターとの交流は刺激になる」と快諾してくれた。
私たちこそ刺激を受けた。トレードマークの緑の腕章を巻き、合唱では「ガチで練習」した成果を発揮してくれた。緊張のステージを終えた後も疲れを見せず、ヤノブスカさんに避難者としての体験を聞き取った。
ジュニアライターにも紙面を通じて平和を伝えることへの思いを取材していた。その熱心な姿に、記者歴30年の私も初心に返る思いになった。
市民、被爆者、戦火を逃れてきた人、10代の記者たち―。ここで得たつながりを紙面に記録するまでが、記者の仕事。私たちは19日付朝刊で、崇徳高生は崇徳学園新聞で後日詳報する。互いの記事を読み、活動への新たな刺激を得られることを楽しみにしている。
(2025年5月8日朝刊掲載)