騒音指数 27地点減少 24年度岩国基地周辺 艦載機が一時不在 影響か
25年5月8日
山口県基地関係県市町連絡協議会は7日、米軍岩国基地(岩国市)周辺での2024年度の航空機騒音の状況を公表した。岩国市や大竹市、廿日市市などの28測定地点のうち27地点で、うるささ指数(W値)が23年度を下回った。夏に空母艦載機が基地に戻らなかったことなどが影響したとみられる。
協議会によると、24年度は大半の測定地点で8、9月のW値が23年度より下がり、年間値の減少につながった。艦載機は例年夏に洋上の空母から岩国に帰還するが、24年夏は空母が交代のため米国に戻り、艦載機も岩国に帰還しなかった。
28地点のうち、年間値が最大だったのは岩国市旭町の73・7で、23年度比1・2ポイント減だった。唯一23年度を上回ったのは柳井市神代で、前年度比1・0ポイント増の60・3だった。
一方、基地への空母艦載機移転前の5年間の平均と比べると、24年度の年間値は比較可能な21地点のうち19地点で上回った。増加幅の最大は岩国市三笠町の6・2ポイント。廿日市市宮島町は3・7ポイント増だった。艦載機移転前に比べると騒音は増加傾向にあり、岩国市基地政策課は「引き続き状況を注視する」としている。
協議会は山口県と同県内の2市2町でつくる。W値は航空機騒音の評価指標の一つで、75以上のエリアが国の住宅防音工事の助成対象となる。(長久豪佑)
(2025年5月8日朝刊掲載)
協議会によると、24年度は大半の測定地点で8、9月のW値が23年度より下がり、年間値の減少につながった。艦載機は例年夏に洋上の空母から岩国に帰還するが、24年夏は空母が交代のため米国に戻り、艦載機も岩国に帰還しなかった。
28地点のうち、年間値が最大だったのは岩国市旭町の73・7で、23年度比1・2ポイント減だった。唯一23年度を上回ったのは柳井市神代で、前年度比1・0ポイント増の60・3だった。
一方、基地への空母艦載機移転前の5年間の平均と比べると、24年度の年間値は比較可能な21地点のうち19地点で上回った。増加幅の最大は岩国市三笠町の6・2ポイント。廿日市市宮島町は3・7ポイント増だった。艦載機移転前に比べると騒音は増加傾向にあり、岩国市基地政策課は「引き続き状況を注視する」としている。
協議会は山口県と同県内の2市2町でつくる。W値は航空機騒音の評価指標の一つで、75以上のエリアが国の住宅防音工事の助成対象となる。(長久豪佑)
(2025年5月8日朝刊掲載)