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叡啓大生らSUP平和ガイド 水面進みながら被爆死した人に思い 原爆ドーム周辺2.5キロ

 叡啓(えいけい)大(広島市中区)の学生たちが、スタンドアップパドルボード(SUP=サップ)を使った平和記念公園(同区)周辺のガイドに取り組んでいる。水面を進みながら原爆が落とされた当時の状況などを主に外国人向けに伝え、川で被爆死した人に思いを寄せてもらうよう工夫する。

 西区楠木町を出発し、原爆ドームで折り返す約2・5キロのコース。SUPのツアー会社マジックアイランド(西区)が運営面で協力する。原爆の投下目標だった相生橋の下をくぐって進み、被爆後に川へ飛び込んで大勢の人が亡くなった様子などを説明する。

 ツアーに参加したインドネシア人で同大2年ムハンマド・カエサリアン・マグリビー・ラジャダレさん(19)は「川で亡くなった人と近い目線になることで、当時の様子をイメージしやすかった」と受け止めていた。

 昨年4月に始め、学生や社会人5人で応対している。同大を今春卒業し、今後も関わる木村侑平さん(23)は「川の流れを感じながら、じっくり平和について考えてもらうよう案内している」と話す。マジックアイランド☎082(234)1144。  (桧山菜摘)

(2025年5月9日朝刊掲載)

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