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[NPT準備委] 議長の勧告発出を評価 官房長官「建設的な議論」強調

 林芳正官房長官は12日の記者会見で、来年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けた第3回準備委員会が勧告案の採択を断念したことに「採択には至らなかったものの、議長による勧告が発出された」と一定に評価する考えを示した。

 林氏は9日閉幕した準備委で全会一致の採択に至らなかったことは「これまでの準備委員会と同様」と指摘。議長勧告が発出される過程で「加盟国間でさまざまな意見の違いに向き合い、建設的な議論が行われた」と強調し、「(来年の再検討会議の)機運を高めることができた」と述べた。

 一方、再検討会議に向けて「核軍縮・不拡散の取り組みの分断の深化という現実を直視する」と危機感も示し、「核兵器国と非核兵器国の双方に議論を働きかける必要がある。国際社会の取り組みを主導していく」と語った。(中川雅晴)

(2025年5月13日朝刊掲載)

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