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「ノーモア・ヒロシマズ 発信続ける」 国際人道グループ、広島知事と意見交換

 広島県の湯崎英彦知事が、元南アフリカ大統領の故ネルソン・マンデラ氏が設立した国際人道グループ「エルダーズ」のメンバーの各国元首脳たちの会合に招かれ、核兵器廃絶へ向け意見を交わした。

 会合は12日に広島市中区であり、エルダーズ側は前国連事務総長の潘基文(バン・キムン)氏たち8人が出席。会長で元コロンビア大統領のフアン・マヌエル・サントス氏は「核戦争の危機が高まる中、被爆80年の節目に広島を訪問でき、とても意義深い」とあいさつした。湯崎知事は「世界のリーダーが核の惨禍にじかに触れることはとても大切だ」と歓迎した。

 その後は非公開で約30分続き、湯崎知事が県の平和行政などを説明したという。終了後の記者会見で、サントス氏は「ノーモア・ヒロシマズというメッセージを発信し続けたい」と強調。女性で初めてアイルランド大統領に就いたメアリー・ロビンソン氏は、核廃絶へ女性リーダーの関与の重要性を説いた。

 エルダーズは2007年に発足し、会合を年2回開いている。日本初開催の今回は広島を会場にし、メンバー全12人のうち8人が出席した。(小林可奈)

(2025年5月15日朝刊掲載)

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