核ごみ文献調査 戸惑う地元 知事は憤り
25年5月17日
益田市の経済界の有志が、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場の選定の第1段階となる「文献調査」の受け入れを市議会に請願する可能性を探っていることが明らかになった16日、関係者に驚きと戸惑いが広がった。
「商工会議所としての正式な動きはない」。益田商工会議所の三浦康広事務局長は、有志の一人に松永和平会頭の名が上がっているのを踏まえて強調した。商議所として請願を出すには常議員会、総会での決議が必要で「現在は個人の活動と認識している」。
請願を受ける側の市議会。6月に定例会を開会予定で、福原宗男議長は「最終処分は万年単位の事業。請願があれば議会としても重大な責任を迫られる」と受け止める。
島根県の丸山達也知事は「風評被害は避けられない」として、調査受け入れに反対する考えを示した。4月に松永会頭から請願提出の考えを聞いていたと明かし「最大20億の交付金を超える売り上げ減、単価減、来訪者の減が避けられないと懸念している。益田市や周辺、県のためにならない。断念していただくことを期待していたが、大変残念だ」と憤った。(永井友浩、桑田勇樹)
(2025年5月17日朝刊掲載)
「商工会議所としての正式な動きはない」。益田商工会議所の三浦康広事務局長は、有志の一人に松永和平会頭の名が上がっているのを踏まえて強調した。商議所として請願を出すには常議員会、総会での決議が必要で「現在は個人の活動と認識している」。
請願を受ける側の市議会。6月に定例会を開会予定で、福原宗男議長は「最終処分は万年単位の事業。請願があれば議会としても重大な責任を迫られる」と受け止める。
島根県の丸山達也知事は「風評被害は避けられない」として、調査受け入れに反対する考えを示した。4月に松永会頭から請願提出の考えを聞いていたと明かし「最大20億の交付金を超える売り上げ減、単価減、来訪者の減が避けられないと懸念している。益田市や周辺、県のためにならない。断念していただくことを期待していたが、大変残念だ」と憤った。(永井友浩、桑田勇樹)
(2025年5月17日朝刊掲載)