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両陛下、来月19・20日広島へ 原爆慰霊碑に献花 即位後初 被爆者と懇談も

 宮内庁は19日、天皇、皇后両陛下が戦後80年に合わせて原爆犠牲者を慰霊するため、6月19、20日の日程で広島県を訪問されると発表した。原爆慰霊碑に献花し、被爆者と懇談する。両陛下の広島訪問は即位後初めてとなる=25面に関連記事。(和多正憲)

 宮内庁によると、両陛下は19日に羽田空港から特別機で広島空港(三原市)に入る。広島市中区の平和記念公園を訪れ、原爆慰霊碑に花を手向ける。原爆で壊滅した旧中島地区の痕跡を伝える公園内の「被爆遺構展示館」を視察し、原爆資料館で被爆者らと懇談する予定という。

 翌20日は、2014年の広島土砂災害で甚大な被害が出た安佐南区八木地区を訪問する。砂防ダムを視察後、市内で77人が亡くなった災害の教訓を次世代に継承する「市豪雨災害伝承館」で当時の被災者らと懇談する。その後、安芸区の原爆養護ホーム「矢野おりづる園」で被爆者を見舞い、広島空港から帰京する。

 天皇陛下が原爆慰霊碑を訪れるのは、皇太子時代の06年10月以来。両陛下そろっての訪問は00年11月以来、25年ぶりとなる。戦後70年を前にした14年12月には、在位中の上皇ご夫妻が広島に赴き、原爆慰霊碑に花を手向けている。

 戦後80年の節目の慰霊として、両陛下は4月に硫黄島(東京都小笠原村)を訪問。6月4、5日は長女愛子さまと沖縄県を訪ねる。9月は長崎県で原爆犠牲者を悼む。

(2025年5月20日朝刊掲載)

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